2017年12月8日金曜日

大塚製薬株式会社・福井県精神保健福祉士協会 合同研修会の報告

 平成29年11月26日(日)にAOSSA 6階研修室にて大塚製薬株式会社と福井県精神保健福祉士協会の合同研修会『精神疾患の基礎知識と多職種連携~医師の立場から~』が行われました。非会員23名を含む48名の方にご参加いただきました。


 当協会の田畑副会長の挨拶から始まり、まず始めに大塚製薬株式会社 学術部の方より『エビリファイLAIとリカバリーロードマップの活用』ということで、薬剤に関する情報や統合失調症の急性期~回復期~維持期におけるリカバリー(回復)にむけた準備について、リカバリーマップを用いて説明していただきました。




 その後、福井大学医学部付属病院 神経科精神科 准教授 東間 正人 先生による講演会『精神疾患の基礎知識と多職種連携~医師の立場から~』が行われました。
近年の精神疾患の動向に始まり、「統合失調症」「気分障害」について、症例をもとに症状や診断基準、薬物治療のメカニズムについて分かりやすく講義していただきました。
 
福井大学医学部付属病院 神経科精神科 准教授 東間 正人 先生


 その中で、「症状の回復と生活機能の回復にはズレがあること(リカバリーギャップ)」「実生活の充実はギャップを埋めるだけでなく、症状の回復にも貢献する可能性があること」を学びました。
 また、クライエントのリカバリーに向けて医療機関での治療以外でも様々なサービスの提供が必要であり、各職種がお互いの基本的知識や業務を理解した上でダイナミックな連携を図ることの重要性を学びました。





 講演後、福井県立大学 吉川先生によるグループワークが行われました。
東間先生の講義を振り返って「疾患そのものの理解」「治療について」「どのような形で私たちが支援をしていくか?連携をしていくか?」を話し合いました。

福井県立大学 看護福祉学部・社会福祉学部 教授 吉川公章 先生



話し合いの中で「精神科医がPSWに求めることは何か?」といった意見があり、東間先生に質問をしました。






東間先生からは、「医師の見解とは別に、『そのクライエントがどのような福祉サービスの利用が可能か?どのようなことができるのか?』ということを専門職の方から医師に提案していただきたい」また、「専門職の方は『自分の仕事がどれくらいクライエントのメリットになっているのか』をアピールしていただきたい」というご回答をいただきました。



 研修を終えて、参加者の皆様からは「精神疾患の基礎知識、リカバリーギャップについて学ぶことができて良かった」「東間先生の講義とグループワークの後のコメントがとても参考になった」「地域生活に関わっている中で、医療との連携で悩む事が多かったのですが、ヒントをいただけた」
といった感想があり、とても実りのある研修でした。


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